平素より大変お世話になっております。山梨県甲府市での酒器・骨董・デルフト焼買取専門店「江戸市川」です。

今回酒器の出張買取でお伺いしました地区は山梨県甲府市になります。

山梨県甲府市は山梨県の国中地方に位置する市で山梨県県庁所在地です。

甲府市といえば戦国大名として名高い武田信玄の居館、躑躅ヶ崎館（現在の武田神社）がある本拠地として知られております。

さて、今回買取対象となりました酒器はデルフト焼のビアマグです。

ビアマグは文字通りビールを飲むための容器でヨーロッパを中心に生産される酒器のひとつとなります。

かつてヨーロッパではペストが流行したことから古いビアマグには蓋が付いていることがあります。

これは当時ヨーロッパに人々はハエがペストを媒介すると信じており、ビールを飲んでいる際にハエがビールに入ることを防ぐ目的で蓋を取り付けたためです。

現在でもドイツの工芸品などでは蓋つきのビアマグがお土産として売られております。

ドイツのビアマグは古いものになりますとライン炻器と呼ばれるものとなり骨董的価値からビアマグとして十分買取対象となります。

今回買取致しましたビアマグはデルフト焼と呼ばれる陶器になります。

デルフト焼はオランダのデルフト周辺で生産される陶器で、白色の下地に青や赤の絵付けが特徴です。

デルフト焼の白色はスズ釉薬によるもので、焼成すると陶器表面に深みが加わり青色の染付を鮮明にする効果があり、陶器でありながら磁器のような作行きで人気を博します。

これはデルフト焼が盛んだった1600年代に日本の古伊万里や中国の景徳鎮で焼かれた中国磁器がヨーロッパに輸出されており、それらを模倣しようとしたためです。

当時の伊万里焼や中国磁器は大変な高級品だったためオランダだけでなくドイツなどでも盛んに磁器制作を試みておりました。その結果誕生したのがドイツのマイセンです。

デルフト焼はマイセンの様に高級食器だけの生産をするのではなく普段使いの家庭用食器から繊細な意匠を施した美術工芸品までと幅広く生産され、陶板やデルフトタイルなども制作されました。

デザインのモチーフは風車や漁船、狩猟、海などオランダらしいものとなっております。

買取いたしましたデルフト焼にもやはり風車のデザインが描かれております。

アンティークと呼べるほどの時代はございませんがヴィンテージのデルフト焼ビアマグとして手頃な価格で気軽に楽しめるお品物かと存じます。

ご依頼者様よりご実家の建て替えに伴うご実家整理のご相談を承り、こちらのデルフト焼のビアマグほか徳利やぐい呑みなどの酒器や伊万里焼、有田焼といった骨董品の買取をさせていだだきました。

いずれも使って楽しむ生活骨董となりますので、次の方にもぜひ楽しんでいただければ嬉しいです。

この度はデルフト焼ビアマグの買取並びにご実家整理にご用命下さりありがとうございました。

酒器・骨董・工芸品買取専門店「江戸市川」では酒器・ビアマグの買取を強化しております。

ビアマグ、徳利、盃、ぐい呑み、猪口、蕎麦猪口といった酒器の買取やデルフト焼のご売却をご希望のお客様は是非酒器・骨董・デルフト焼買取専門店「江戸市川」にお問い合わせ下さいませ

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