平素より大変お世話になっております。東京都江戸川区での酒器・骨董・仏像買取専門店「江戸市川」です。

今回お伺いしました地区は東京都江戸川区鹿骨です。

奈良時代、藤原家により奈良の春日大社は創建されることとなり、茨城県鹿嶋市の鹿島神宮から分霊された折り多くの神鹿を奈良まで連れて行ったと云われています。

その途中で鹿が死んでしまったため現在の江戸川区鹿骨周辺に埋葬したとされ、鹿の骨が語源で鹿骨という地名となったと考えられております。

現在の江戸川区鹿骨は住宅地と農地が多く、昔から続く農家の方も少なくありません。

さて、今回買取対象となりました仏像は誕生仏と呼ばれる仏像です。

誕生仏とは仏教の開祖である釈迦が誕生した時に右手で天を指し、左手で大地を指し「天上天下唯我独尊」と唱えたと伝わる姿を形どった仏像になります。

誕生仏の多くは金銅仏で作られます。そして日本国内では4月8日の灌仏会の本尊として制作され祝いの対象とされております。

造形的には生まれた時の釈迦のお姿ということもあり、あどけない顔立ちや子供らしい体系のものがほとんどです。日本の誕生仏は右手で天を、左手で地を指すことに対し中国南部や東南アジアといった南方系の誕生仏は日本と逆で、左手で地を、右手で天を指すものが多く見受けられます。

今回買取させていただきました誕生仏も左手は天を指し、右手は地を指しているところからみても日本ではなく南方系の誕生仏だと推察されます。

一般的に誕生仏の下半身は裳（も）を付けているのですがこちらの誕生仏はほぼ全裸に近い造形となっておりました。全裸に近い誕生仏は中国明代や朝鮮でも作られる意匠とも言われているため明代の誕生仏か朝鮮仏の影響が見受けられる誕生仏かもしれません。

誕生仏は人気のある仏像のひとつでもあるため仏像買取において高額査定となる可能性もございます。特に中国明時代の金銅仏でしたら買取価格もかなり高額となるでしょう。

お客様にお話をお伺いしますと、元々はご依頼者様の御祖父様がご蒐集されていたであろう仏像ということ以外は一切分からず、どういった仏像かも不明でどうしたらよいかお困りだったところを弊社にご相談いただいたとのことでした。先ずは誕生仏についてのご説明をさせていただき、次に現在の相場を鑑みた査定額を提示しご納得いただいた上で仏像買取とさせていただく運びとなりました。

お亡くなりになられた御祖父様のご遺品整理ということで、こちらの仏像のほか、ぐい呑や徳利などの酒器、さらに掛け軸といった床の間飾りもひとつひとつ査定し買取いたしました。

この度は大切なご遺品の整理にご用命下さりありがとうございました。

酒器・骨董買取専門店「江戸市川」では仏像の買取を強化しております。
ガンダーラ仏像やクメール仏像などの古い仏像や、金銅、青銅、石仏、木彫りの仏像のご売却をご希望のお客様は是非「江戸市川」にお問い合わせ下さいませ。

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