平素より大変お世話になっております。千葉県千葉市での酒器・骨董品・備前焼・茶道具買取専門店「江戸市川」です。

今回お伺いしました地区は千葉県千葉市稲毛区になります。

千葉市稲毛区は千葉市を構成する行政区の一つで千葉大学をはじめとする高等教育いかんが集中する文教都市として知られております。

同じ千葉市中央区・若葉区・花見川区・美浜区とともに四街道市とも接し、その区域のたいはんが住宅地です。

JJR総武本線・稲毛駅や西千葉駅、さらに京成千葉線・京成稲毛駅・みどり台駅が最寄りとなり都心へのアクセスのしやすく人気の地区となっております。

さて、この度買取対象となりました茶道具は備前焼の陶工・藤原建の抹茶碗です。

藤原建は1924年（大正13年）岡山県に生まれます。叔父であり、備前焼の人間国宝の藤原啓のもとで陶芸を学びます。

それと並行し昭和備前焼復興の第一人者にして桃山時代の備前焼を再現した人間国宝・金重陶陽のもとを訪ね、藤原啓・金重陶陽という備前焼を代表する名陶工に師事します。

さらに1952年（昭和27年）に京都でいた金重素山のもとを訪ね京焼を学びます。

用の美を追求した藤原建は1954年（昭和29年）に鎌倉の北大路魯山人の備前焼窯焚きの応援に行き、そこで魯山人の食器制作技術や魯山人の精神を学びます。

藤原建の備前焼は伝統的な備前の技法を用いた現代作家らしいモダンなアプローチが特徴的です。

胡麻や火襷を駆使し、卓越した造形美と使い勝手の良さはシンプルながら飽きの来ない、まさしく味わいのある備前焼そのものと言ったところではないでしょうか。

備前焼といえばぐい呑や徳利などの酒器の人気が高いのですが、それと同時に茶道具も多く焼かれており桃山時代の茶陶を思わせる作行きのよい茶道具も少なくありません。

共箱には茶盌と書かれております。

見込みの意匠も面白く、お抹茶とのコントラストが楽しめそうな作行きです。

ほのかに歪みのある抹茶碗は備前焼の土とともに持つ者に温かみを感じさせます。

こちらの抹茶碗はご依頼者様の御祖母様がご生前大切にされてこられた茶道具のひとつと伺いました。

岡山県ご出身の方ということもあり、茶碗や水指などは備前焼を中心にお使いだったそうです。

割れや欠けもなく、共箱、栞とございましたので藤原建の市場評価などを鑑み買取させていただきました。

岡山県重要無形文化財に指定された藤原建でしたが53歳という若さで他界してしまいます。

たらればは禁物ですが、もう少し長く生きていたら人間国宝の指定もされていたかもしれません。

藤原建らしい、シンプルながら大変繊細で使いやすい抹茶碗だと思います、この度は藤原建の茶碗並びに備前焼、茶道具の買取にご用命下さりありがとうございました。

酒器・骨董品買取専門店「江戸市川」では備前焼・茶道具の買取を強化しております。
古い備前焼や藤原建といった作家の作品の買取、抹茶碗や水指、建水、茶入などの茶道具のご売却をご希望のお客様は是非酒器・備前焼・茶道具買取専門店「江戸市川」にお問い合わせ下さいませ。

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