平素より大変お世話になっております。東京都豊島区での酒器・骨董品・書道具・端渓硯買取専門店「江戸市川」です。

今回書道具買取でお伺いしました地区は東京都豊島区になります。

豊島区は東京23区部北西部に位置し文京区、新宿区、中野区、北区、板橋区、練馬区と隣接する区です。

またこの度お伺いしました豊島区目白は学習院大学をはじめ川村学園など文教の町としても知られております。

この豊島区目白は同区南長崎、西池袋、南池袋、雑司が谷、高田さらに新宿区高田馬場、下落合と接する閑静な住宅街としても有名で事実、商業施設や娯楽施設はほとんどございません。

さて、買取対象となりました書道具は端渓硯です。

端渓硯は中国の硯、唐硯のひとつで中国広東省肇慶市を産地とします。

こちらの硯には水や墨汁を溜めておくための窪み・墨池がございません。このような板状の硯を板硯（ばんけん）、もしくは硯板と呼びます。

板硯の形状は長方形や正方形、円形と様々です。さらに厚みもあり大変重量感に富んだものも少なくありません。

墨池はありませんが墨を磨りやすくするためか、硯面の周囲に僅かに縁辺が高くなっているものも存在します。

端渓硯をはじめとする中国硯には彫刻などが施されたものも少なくありませんが、板硯はその正反対に位置します。

つまり墨池や墨堂なども削って作ることなく石材そのものを硯としているのです。

こういった形状になった背景には石質自体が極めて高いゆえ職人も石を削ることをためらったからではないかと考えられております。

加えてメンテナンスの簡単さもあるかもしれません。墨は固着してしまうとなかなか取れません。

墨池のない板硯でしたら洗浄の手間もそこまで必要ではないでしょう。

板硯はその形状からなかなか使いにくいと思われるかもしれませんが墨汁をあまり使用しない水墨画や良質な墨を少しずつ磨り小楷などをされる際には最も適した硯となります。

特に貴重な墨を使用する場合、いたずらに墨を磨り浪費してしまうことは避けたいところではないでしょうか。

前衛アートが生まれると書道でも前衛書道という抽象的表現が生まれます。

上田桑鳩や森田子龍、さらに現代アートとして評価される井上有一など書道の形態はめまぐるしく変化しております。

そんな中、板硯を用いた小書はその対極にあると言ってもよいでしょう。

「だから書道は面白い」「表現は面白い」そう感じられる書道具買取でした。

この度は端渓硯の買取並びにご遺品整理にご用命下さりありがとうございました。

酒器・骨董・書道具・筋利買取専門店「江戸市川」では書道具・端渓硯の買取を強化しております。
端渓硯などの中国硯はもちろん雨端硯・那智黒硯などの和硯の買取査定、墨・印材・筆・書道関連書籍など書道具買取や中国拓本といった中国美術のご売却をご希望のお客様は是非酒器・骨董・書道具買取専門店「江戸市川」にお問い合わせ下さいませ。

また上田桑鳩、森田子龍、井上有一、篠田桃紅といった書家の作品も随時買取いたします。

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