平素より大変お世話になっております。千葉県市川市での酒器・骨董・掛軸・書道具買取専門店「江戸市川」です。

お伺いしました地区は千葉県市川市となります。

千葉県市川市は東京都江戸川区ほか、千葉県浦安市や船橋市、松戸市、鎌ヶ谷市と接する都内や千葉市方面へのベッドタウンです。

市川市は文人や文豪との縁が深い市として知られておりますが市川市市川・真間・菅野・八幡一帯は日本軍将校らの別荘地としても有名でした。

さて、今回買取対象となりました書道具は拓本の掛軸です。

拓本とは石碑や青銅器らなどに刻まれた凹凸のある文字や模様を墨を用い写し取った紙のことを指します。

拓本は中国書道の歴史とも大きく関わりがあります。王羲之や王献之といった古代中国の書家により隷書や行書、楷書といった書体に美術性を伴い生み出されます。

唐時代には太宗が王羲之の書を愛し王羲之の書を蒐集します。自らの死去にあたり王羲之の代表作「蘭亭序」を共に埋葬させたとも云われております。

唐滅亡時の混乱など幾度の戦乱により王羲之の真筆は全て失われてしまったとされており現在王羲之の遺墨を知るには唐の時代に編集され刻された「集字聖教序」などの石碑のみとなります。

こうして石碑に刻まれた文字を後世の書家は手本とし、その手本を複製するための拓本が用いられました。

買取対象の拓本には沈葆楨の名が見られます。沈葆楨とは清朝末期の官僚で台湾との関わりが強い人物として知られております。

当時は日本の明治政府が台湾出兵をしており、沈葆楨は日本との交渉を担当することとなります。

この拓本の元となる碑文は沈葆楨が鄭成功のために書いた聯句（れんく）として現在の台湾台北市にある延平郡王祠（えんぺいぐんおうし）に建てられております。

中国清朝や中華民国の政治家の多くは書に長けていたため法帖、書道の手本のような意味合いのある作品も少なくありません。

また現在取ることを禁止されている石碑も多く希少性の高い拓本になりますと書道具的要素に加え中国骨董のひとつとしての付加価値がつき高額買取となるものもございます。

その意味合いにおいて沈葆楨の拓本は書道的意味合いと言うよりも歴史的意味合いの方が強く、かつ作られた時代もそこまで古いものではないため書道具・拓本の買取としてはそこまで高額査定額のつくものではございません。

ご依頼者様は現在ご遺品整理の最中とのこと、亡くなられたお父様が残された書道具や掛軸の価値がわからず、とりあえず書道具買取査定として弊社にお問い合わせくださいました。

中国の拓本と沈葆楨のご説明をさせていただきご依頼者様にご納得いただける価格にて買取させていただきました。

この度は沈葆楨の拓本掛軸買取ならびに書道具の買取査定にご用命下さりありがとうございました。

書道具や拓本を売る・売らないは別としまして、もし価値のわからない書道具や拓本をお持ちでしたら、それらがどういったものなのか書道具や拓本の価値をお客様自身が把握されるためにも書道具や拓本の査定にお問い合わせ頂くのはいかがでしょうか。

私ども酒器・骨董・書道具や拓本買取専門店「江戸市川」ではお客様のお気持ちに寄り添った書道具や拓本の査定や買取を心がけております。

他の買取業者では断られたお品でもご依頼・売却いただけます。

もし現在お持ちの書道具の価値を知りたい、拓本の価値がわからないなどでお困りでしたら是非「江戸市川」にお問い合わせ下さい。もちろん無料査定です。

電話0120-456-956・メール・LINEでのお問い合わせを承っておりますのでお気軽にお声掛け下さいませ。

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