平素より大変お世話になっております。茨城県守谷市での酒器・骨董・煎茶道具・急須買取専門店「江戸市川」です。

お伺いしました地区は茨城県守谷市になります。

茨城県守谷市は茨城県南部に位置し東京都市圏を構成するいち市町村になります。

茨城県つくばみらい市・取手市・常総市や千葉県柏市・野田市と隣接し、かつては守谷藩城下町として栄えるとともに利根川沿いに広がる田園地帯でした。

2005年に開通したつくばエキスプレス・守谷駅開業に伴い宅地開発が進む地区としても知られております。

さて、今回買取対象となりました煎茶道具は虫明焼の宝瓶急須と湯冷ましになります。

虫明焼は岡山県瀬戸内市虫明にて生産されている陶器ですが、その始まりはよくわかっておりません。

江戸時代に岡山藩筆頭家老・伊木家のお庭焼として生まれたとも云われておりますが定かではありません。

ただ伊木家14代・伊木忠澄（号・三猿斎）は茶人としても有名で、自らお庭焼を開き京都から清風与平、楽長造、宮川香山（号・真葛）など当時の名工を招聘し指導を受け京都風の優美な茶道具、特に煎茶道具を多く残しております。

ただ虫明焼は幕末の動乱期に経営難に陥り明治頃にいったん途切れてしまいます。

1930年（昭和3年）に森香宗洲の弟子・2代横山香宝が虫明に窯を開き京焼の清風や香山の作品の写しを作るようになります。

そして1932年（昭和7年）に廃窯中の虫明焼を復興させるべく有志が集まり横山香宝や弟子の黒田一楽、岡本英山らが茶碗や水指などの茶道具を制作しました。

その後1988年（昭和63年）に虫明焼は岡山県指定の伝統的工芸品に指定され、黒井一楽や黒井千左は岡山県重要無形文化財保持者にも指定されました。

宝瓶急須とは把手のない急須のことで、玉露などを煎れる際に用います。

玉露は60度前後のお湯を使用するため把手がなくても問題がなく、むしろ最後の一滴まで淹れるためには直接持てる急須が最適と言えます。

虫明焼は京焼の流れを汲む雅な焼物なため文人趣味の煎茶道具も多く生産されております。

こちらの宝瓶急須と湯冷ましには「むしあけ」の窯印のみで作家はわからず、箱もなかったため煎茶道具の買取としては控えめな価格となってしまいます。

ただ控えめながら品のある作行きはさすが虫明焼ですね、お持ちの方は格段煎茶道をされていらわけではなく、日常の中にちょっと上品なお茶を淹れたい時に用いられていたそうです。

今お住まいのご実家を建て替えし、ご長男様家族とお住まいになるご予定でご自身の終活・断捨離を兼ねた家財整理中につき弊社にご相談くださいました。

お持ちになるお品物とご不要につき買取可能なお品物とに分けるお手伝いからさせていただき、一日楽しいお時間を共有させていただきことができました。

この度は煎茶道具（宝瓶急須・湯冷まし）の買取ならびに生前整理・家財整理にご用命下さりありがとうございました。

酒器・骨董・煎茶道具・急須買取専門店「江戸市川」では急須の買取を強化しております。
古い煎茶道具や朱泥急須・紫泥急須買取そして古い急須、価値のわからない急須の査定、ご売却をご希望のお客様は是非酒器・骨董・煎茶道具・急須買取専門店「江戸市川」にお問い合わせ下さいませ。

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