平素より大変お世話になっております。東京都江戸川区での酒器・骨董・版画買取専門店「江戸市川」です。

　
この度お伺いしました地区は江戸川区西葛西になります。

江戸川区西葛西は江戸川区南西部に位置し、同じ区内の中葛西、清新町、臨海町や荒川・中川を挟み江東区東砂と接する地区です。

東京メトロ東西線・西葛西駅はこの地区の玄関口で都心へのアクセスにも優れております。そのため西葛西は江戸川区内で最も人口の多い地区としても知られております。

さて、今回買取対象となりました版画は岡本よし美の作品『夢』となります。

岡本よし美は1949年（昭和24年）北海道生まれの版画家で少女や少年のあどけない初々しく儚い美しさの描写に定評がある現代版画家です。

岡本よし美は吉田遠志を師事し研鑽を磨いたことでも有名です。

吉田遠志の父は新版画の代表的版画家・吉田博になります。

新版画は伝統的浮世絵版画の衰えが著しい明治末期に考案され、大正時代に大変人気を博します。

絵師・彫師・摺師といった浮世絵や錦絵より続く完全分業による木版画技法を取り入れつつ、浮世絵にはない写実性と彩色で木版画の新しい様式として沢山の作品が制作されました。

新版画の代表的な作家として伊東深水や川瀬巴水、高橋松亭、樋口五葉、そして吉田博が挙げられます。

そんな吉田博ですが家族全員が版画家または画家であり、妻の吉田ふじを、長男の吉田遠志、次男の吉田穂高、そして穂高の妻・吉田千鶴子、さらに娘・吉田亜世美に吉田博の義父・吉田嘉三郎を含め「吉田ファミリー」と称されております。

そんな吉田家の門下である岡本よし美も現代版画の担い手として活躍され根強い人気を保っております。

今作品『夢』は遊び疲れた幼い兄妹のでしょうか、昼寝をしながらどんな「夢」を見ているのか想像力が掻き立てられます。

エディションはAP、もともとは作家が保存用に持っておくための版画を意味する「artist proof」の略です。このAPは作家用のほか、近親者や美術関係者へ贈ったりするためにも用いられるため版画作品としては通常のエディションナンバー作品と変わりません。

こちらの版画はご依頼者様のお父様が仕事関係の方からいただいた版画だということ以外はなにも分からず、弊社にお問い合わせ下さいました。

ご依頼者様は岡本よし美やAPについてご存知ではなかったためご説明し、さらに現在の市場評価などから鑑みた査定額をご案内、ご依頼者様にご納得いただける価格にてお譲りいただきました。

この度は幼さの中にどこか幽玄さを感じさせる岡本よし美の現代版画買取にご用命下さりありがとうございました。

酒器・骨董・版画買取専門店「江戸市川」では絵画・版画の買取を強化しております。
版画・新版画・現代版画の買取や勝平得之や畦地梅太郎、棟方志功といった創作版画家の作品売却をご希望のお客様は是非酒器・骨董・版画買取専門店「江戸市川」にお問い合わせ下さいませ。

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