【備前焼買取】備前焼を売りたい方必読!高額買取につながる備前焼の買取査定ポイントとは⁉【備前焼売却】
2022.01.09
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【備前焼を売りたい方必読!高額買取につながる備前焼の買取査定ポイントとは!?】はじめに
備前焼は岡山県備前市周辺にて制作される硬質の炻器(せっき)です。備前市伊部地区で盛んであることから「伊部焼(いんべやき)」とも呼ばれております。
備前焼は古くから日本人に愛され日常雑器から茶道具と様々な用途で用いられております。また六古窯(瀬戸焼・常滑焼・越前焼・信楽焼・丹波焼・備前焼)の一つとしても知られており、骨董愛好家から古備前の大壷などは高い人気を博しました。加えて戦後の民芸ブームや骨董ブーム、また金重陶陽といった人気の備前焼陶工が日本各地で開催した百貨店やデパート、ギャラリーでの個展により備前焼は六古窯の中でも人気の高いコレクションアイテムとなりました。
今では当時高い熱量を持って備前焼をコレクションされた方がお亡くなりになられ、それに伴いご遺族様より遺品整理として備前焼の処分を承ることが増えて参りました。
その際に問題となるのが「集めていた故人様のみが備前焼のことをご存知で、ご遺族の方にとってはよくわからないもの」となってしまっていることです。
備前焼は釉薬を用いない焼き物であるため、一見地味でその価値などが備前焼にあまり関心のない方にとっては分かりにくいかもしれません。
例えばご実家の床の間に茶褐色の大きな壺が古くから飾ってあったら、それは備前焼の可能性がございます。
しかし骨董ファンに人気の高かった六古窯のほとんどが釉薬を用いない焼物なため、ほとんどが土色で素焼きの焼き物に見え、遺品として遺された壺などが備前焼かどうか判断つかない方も少なくないと思われます。
それは備前焼に関わらず遺品整理では仕方のないことです。
そこで今回は「備前焼を売りたい方必読!高額買取につながる備前焼の買取査定ポイントとは!?」と題し、これから備前焼の買取を希望されている方はもちろん、遺品整理や実家整理の中で出てきた価値のわからない素焼きの大壺や皿、花瓶の売却・処分を検討されている方両方にとってお役に立てる買取査定ポイントなどをご紹介できればと存じます。
【備前焼買取】備前焼とは?備前焼の歴史と特徴
備前焼の歴史
備前焼は岡山県備前市を中心に焼かれている炻器になります。炻器とは堅く焼き締めた焼物です。陶器よりも強度がありますが磁器ほど高温で焼成しないため陶器と磁器の丁度中間に位置する焼き物といってよいでしょう。
備前焼は古墳時代の須恵器(すえき)の製法が元となっており、平安時代頃に始まった岡山県熊山周辺での碗や甕、擂鉢といった生活雑器生産が備前焼の起源とされております。
鎌倉時代ごろに入りますと還元焔焼成による焼き締めや酸化焔焼成による赤茶褐色の陶器を生産するようになります。器物はこの頃も水などを保存するための壺や甕、水瓶、擂鉢といった生活用具がメインとなります。
室町時代から桃山時代では茶の湯・茶道が発展したため茶入や水指といった茶道具・茶陶として備前焼は用いられるようになりました。
骨董ファンから人気の高い「古備前」とは平安時代から鎌倉時代、もしくは室町・桃山時代までに作られた備前焼を指します。
江戸時代以降の備前焼では大壷や甕、擂鉢に徳利・角徳利といった酒器など日用品が主流となります。
備前焼の価値が高められたのは昭和時代の名陶工達による尽力の賜物です。
中でも備前焼初の人間国宝・金重陶陽は備前焼中興の祖と言われ、昭和時代の備前焼の歴史に欠くことができない人物になります。
備前焼の特徴
備前焼の特徴はなんといっても「釉薬を使わない」ことです。
壺や甕、水瓶、擂鉢など日曜雑器はもちろん茶碗や水指、茶入といった茶道具や徳利・ぐい呑みなどの酒器、さらに香炉や仏像といった置物と様々な種類の作品が作られている備前焼ですが、そのどれにも釉薬はかけられておらず、また絵付けもされておりません。土の地肌のみとなります。
そのため「遺品整理や実家整理中に出てきた焼き物が備前焼かどうかわからない」という方は先ず「釉薬がかけてあるか」「絵付けがしてあるかどうか」の二つに分けてください。
ただし骨董愛好家に人気のある六古窯のほとんどが土の地肌のみなため、それぞれの違いをご存知でなければ正確な判断は難しいかもしれません。
そこで次は備前焼の地肌に現れる特徴をお伝えいたします。
備前焼の最も魅力的な特徴は「景色」です。
備前焼がお好きな方は「景色がよい」とよく使います。この景色とは焼成の際にできた焦げやくすみといった地肌の様々な変化を指す言葉です。
備前焼ではその景色の見え方によってそれぞれ呼び名があり、備前焼ファンの間での共通言語となっておりますのでご紹介したいと思います。
・窯変(ようへん)
窯変(ようへん)とは一般的に窯の内部で焼成時に生じた色の変化のことを言いますが備前焼では直接火があたらない条件下で還元焼成され、ネズミ色・暗灰色・青色など様々な色に発色することを指します。
・胡麻(ごま)
胡麻は作品の地肌がさながら胡麻を振りかけたかのような状態になった景色をさします。
作品に松割木の灰が焼成中に付着し、高温で焼かれることで灰が釉化してできる状態で、流れたものは玉だれと呼ばれます。
・桟切り(さんぎり)
桟切りは松割木が燃え尽きたあとに残った灰に作品の一部が覆われて、火が直接当たらない状態になり、さらに空気の流れが妨げられ「いぶし銀」(還元焼成)になったことで生じる景色です。
灰に埋まったままの状態ですので地肌は赤褐色ではなく灰色、黒色、青っぽい灰色へと変化した景色が現れます。
・緋襷(ひだすき)
白色あるいは薄茶色の地肌に赤い線が入った景色を指します。
もともとは作品を重ねて窯詰めする際に藁を巻いて作品通しが癒着しないようにしたことに始まると言われております。藁をサヤなどに詰め入れ直接火の当たらない場所で焼くことによって、地肌全体は白っぽい薄茶色、藁のあった部分は緋色になることを利用した景色となっております。
現在では電気窯で焼成されたものも多く見られるようになってまいりました。
・牡丹餅(ぼたもち)
焼成時に作品の上に丸めた土などを置き、その部分だけ牡丹餅を置いたかのように白くムラができた景色を指します。
もともとは皿や鉢の上に徳利などを置いて一緒に焼成し、焼きムラが生じたことが発端とされております。
現在では「ぼた」や「せんべい」などと呼ばれている丸く平たい型の板を載せて焼くことも少なくありません。
これらが備前焼の一般的な景色であり、その他にも「青備前」や「黒備前」、「白備前」とあります。
【備前焼買取り】高値買取りされる可能性のある備前焼の種類とは?
高額買取されやすい萩焼には平安から桃山時代までの「古備前」と備前焼中興以降の陶工・作家による作品に分類されます。
古備前
古備前の定義は平安時代末期から鎌倉時代までとする見方や、室町・桃山時代まで含める見方など定まっておりません。
ただ室町時代の備前焼は茶道具としても用いられた桃山茶陶にも含まれますので、古陶磁としても茶道具としても高額で取引されます。
古備前は大壷や甕、水瓶、擂鉢など生活用品が多いのも特徴です。
古備前と近現代備前の見分けのひとつに胴体に入った櫛目や箆目、窯印などがあります。
またその時代特有の形でも判断します。
陶工・作家による作品としての備前焼
近代以降の備前焼は陶工や作家の名声により買取価格が大きく異なります。
もともと日用品が多かった備前焼ですが昭和時代以降の作品には作家性が加わり高額での取引がされておりました。
ここでは高額買取対象となりやすい備前焼の名工・陶工のご紹介をしたいと思います。
・金重陶陽
備前焼中興の祖、この人なくして備前焼の復興はありえませんでした。そして備前焼初の人間国宝となった人物としても有名です。
桃山時代の備前焼を手本とし、生活雑器が主だった備前焼を芸術品・美術品にまで昇華させた陶工と言っても過言ではないでしょう。
・藤原啓
備前焼の人間国宝、昭和時代中期から後期の名工です。
長男の藤原雄、次男の藤原敬介も備前焼を代表する陶工として知られております。
・藤原雄
藤原啓の長男で、父同様に備前焼の人間国宝に指定された陶工となります。
・山本陶秀
昭和時代から平成にかけて活躍した備前焼を代表する陶工の一人です。
轆轤の達人と称され備前焼の人間国宝に指定されます。
・伊勢崎淳
昭和時代から平成にかけて活躍した備前焼の名工となります。
2004年に備前焼の人間国宝に指定されます。
兄の伊勢崎満も岡山県重要無形文化財に指定された陶工として知られております。
・金重道明
金重陶陽の長男、藤原雄や伊勢崎淳、伊勢崎満と共に戦後の備前焼を盛り立てた陶工です。
そのほか石井不老・大饗仁堂・入江光人司・森陶岳・鈴木黄哉・中村六郎・隠崎隆一など
【備前焼高値買取】備前焼の高額買取ポイントとは?
備前焼の高額買取ポイントは①保存状態・②箱の有無・③来歴・④売り先が挙げられます。
①保存状態の良し悪し
保存状態とは読んで字の如く、作品のコンディションを指します。
備前焼は壺や甕、徳利、ぐい呑みなどの日用品から抹茶碗、宝瓶、急須などの茶道具と種類も豊富です。
備前焼は実際に使用されるケースも高く、使用の中でできてしまった欠けや割れ、ニュウなどは査定においてマイナス評価となります。
ただコンディション重視な傾向は備前焼に限定される買取査定ポイントではなく骨董品やアンティーク全般に言えることです。
もし古い美術品やアンティークの買取査定をご希望される場合は先ず作品の保存状態の良し悪し、作品のコンディション確認から始められるといいと思います。
②箱の有無
箱の有無は、陶工や作家による作品の査定において大変大きく影響いたします。
作家や陶工は作品を自らの手によるものと保証するため、作品名や作家名を筆書きし落款を押した「共箱」に作品を収めます。
中には共布や陶歴などを記した栞も用意されております。
それらが揃っている作品は作家の作品として担保されたことを意味するため備前焼の買取査定においてプラス評価となります。
逆を言えば、共箱のない作家物の評価は大変低くなってしまいます。
加えて金重陶陽など高額取引される作家の作品は贋作も多いため、共箱は必須と言っても言い過ぎではないでしょう。
古備前に関しては時代のある古箱に入っていると高額買取の可能性を感じさせます。
ただ箱のみ古いということもありますので注意が必要です。器物の姿や窯印、土の感じなどから総合的に判断致します。
③来歴
来歴とは作品がどのような経緯で手元にきたか、誰が所有していたものなのかなどを指します。
特に古備前では誰が持っていたものかが重要となります。箱に銘が書かれており収蔵印や来歴を示す書状などが入っている古萩は時代のある作品かもしれません。
古備前においては桂又三郎の極めによる識箱の判断材料のひとつとして有効です(が絶対ではございません)。
来歴は判断材料の一つとして大変重要なため買取査定や国内オークションなどでも重視されております。
④備前焼買取査定の依頼は大手リサイクルショップにはしないこと!
備前焼の査定は上記のように専門的な知識が必要となります。
備前焼買取や骨董品買取と検索すると大手フランチャイズ系のリサイクルショップがヒットすると思われます。ただフランチャイズ開店における1週間くらいの買取研修では骨董品や備前焼の買取知識は網羅できるとは思えません。
また「店頭査定に行ったら商品をバックヤードに持っていかれ、写真を撮って本部に送り査定額を聞いていて不安になった」といったお話もお客様からよく伺います。
もしそういった大手リサイクルショップやフランチャイズ系買取店にご不安でしたら備前焼に精通した買取店にご依頼することをお勧め致します。
【備前焼を売りたい方必読!高額買取につながる備前焼の買取査定ポイントとは!?】まとめ
備前焼は岡山県備前市を中心に焼かれている炻器です。
高額買取対象となる備前焼には①古備前と②陶工・作家による近代以降の備前焼の2つございます。
そして備前焼の高値買取ポイントでは①保存状態・②箱の有無・③来歴・④売り先が重要となります。
備前焼は壺や甕、徳利、ぐい呑みなどの日用品から茶碗、急須、水指、香炉といった茶道具と多岐に渡るためなどあまり備前焼に馴染みのない方やご関心のない方にとって備前焼の価値を判断することは容易でないと思われます。
そのためご遺品整理やご実家整理、また物件売却に伴う家財整理などで出てきた備前焼の処分にもしお困りでしたら備前焼に詳しい買取店にご相談されるのも一つのアイデアかもしれません。
私ども「江戸市川」は備前焼の買取を専門としております。
備前焼は弊社が得意とする徳利やぐい呑みといった酒器との親和性が高くこれまで何点も取り扱ってまいりました。
金重陶陽など備前焼を代表する陶工の作品は現在でも高額買取となる可能性が十分ございます。
お持ちの備前焼が買取可能なものなのかどうか、価値のある備前焼なのかどうかを含め、処分される前に備前焼の買取査定へご依頼いただければと存じます。
他の買取業者では断られたお品でも査定・売却可能です。弊社ではそれぞれのお客様に合ったご対応を心がけております。
電話0120-456-956・web査定・LINE査定など、お声掛け頂けましたら光栄です。
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