遊び心に溢れた盃に「可杯(べいはく)」というものがあります。
盃は底の部分に高台がついていることが普通なのですが、可杯には高台がついておらず先端が尖っていて下に置こうとすると倒れてしまいます。これには天狗やひょとこの形をしているものも多く見られます。
また倒れずとも小さな穴が開いていて指でふさがないと飲めないようになっており、これもまた下に置けない仕様となっております。
飲み干すまで下に置くことが出来ず、酒の席での遊びの盃なため座興杯とも呼ばれております。盃としては不完全なため、ご存知ない方ですと「欠陥品なのではないか」とお思いになる方も少なくありません。しかし可杯だけをご蒐集されているコレクターも多く、数が非常に多いため高額ではございませんが買取対象盃となります。
他にも馬上杯と呼ばれる高台の非常に高い杯も特殊な形をした杯として知られております。
中国を起源とした馬上杯はその名の通り、武将が馬に乗ったまま盃を酌み交わすために用いられたとされておます。日本の戦国武将でも上杉謙信が3合も入る馬上杯を戦場で愛用したことで有名です。
また軍杯や軍隊杯や兵隊盃と呼ばれる旧日本軍の記念杯もコレクターアイテムとして人気があります。
一見形の変わった特殊な盃も個々にコレクターの方がいらっしゃいますので、もしわからない盃がございましたら一度私たち酒器買取専門店「江戸市川」にご相談くださいませ。