平素より大変お世話になっております。東京都世田谷区での酒器・骨董・キリスト教美術・アフリカ美術買取専門店「江戸市川」です。

今回は以前世田谷区在住の方より買取致しましたキリスト教美術でありアフリカ美術でもあるエチオピア正教会のイコンをご紹介したいと思いまます。

エチオピアは東アフリカに位置する連邦共和国です。

エチオピアの歴史は伝承としては紀元前10世紀ころまで遡ります。そして考古学的には紀元前4世紀頃のアクスム王国期、さらにシバ王国など古代国家の存在が確認されております。

シバ王国の女王はソロモン王に会いにエルサレムを訪問したと旧約聖書に記されているようにエチオピアはユダヤ教や原始キリスト教の影響を受けます。

4世紀にはコプト正教会の影響を受けキリスト教が広まります。

そしてそれは後のエチオピア正教会として独自の発展を遂げるようになりました。

画像の椅子のようなものはエチオピア正教会のイコンです。ロシア正教会をはじめとする東方教会ではイコンと呼ばれる宗教画の一種が描かれます。

エチオピア正教イコンの特徴はなんといっても、その描写のユルさです。ロシア正教のイコンなどは神秘性が高く、時には大変写実的に描かれることも少なくありません。

しかしその一方でエチオピア正教会のイコンで描かれるイエス・キリストや聖人は大変ユルいのです。

このイコンで描かれた画題は恐らく『最後の晩餐』かと思われます。有名なレオナルド・ダ・ヴィンチが描いた『最後の晩餐』を思い出してみてください、そのユルさは圧倒的でしょう。

しかしこのユルい描写力こそエチオピア正教のイコン最大の魅力と言っても過言ではありません。

このユルさは民藝の民画に近いかもしれません。大変素朴で外連味のない無私の絵に思えます。

人は絵を描く時どこかカッコよく描こうとか人より上手く描こうと思いがちです。そういった虚栄心をエチオピア正教のイコンからはあまり感じません。

こちらのイコンはアフリカ美術を蒐集されていた方がご自身のコレクション処分のためにキリスト教美術・アフリカ美術買取専門店でもある弊社にお問い合わせ下さった作品となります。

アフリカ民芸でよく拝見する木製スツールのような形をした観音開き型のイコンです。エチオピアは木製の椅子作りでも知られておりますので、その流れも感じさせるアフリカ美術の一つかと感じます。

この度はエチオピア正教会のイコン買取並びにキリスト教美術・アフリカ美術買取にご用命下さりありがとうございました。

酒器・骨董・キリスト教美術・アフリカ美術買取専門店「江戸市川」ではキリスト教美術・アフリカ美術の買取を強化しております。

聖書（旧約聖書・新約聖書）や十字架・クロス・ロザリオ、イコン（宗教画）、コプト布・隠れキリシタン関連などキリスト教に関するお品物が買取対象となります。

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