【中国骨董買取】鼻煙壷の買取査定前に知っておくと得をする鼻煙壷売却〇得情報【中国骨董売却】
2021.03.05
- 江戸市川コラム
- 中国美術
【鼻煙壷買取】はじめに
中国旅行のお土産で画像のような陶磁器製やガラス製の小さな瓶を頂いた方はいらっしゃいますでしょうか。
これは「鼻煙壷(びえんこ)」と呼ばれる中国の喫煙具です。嗅ぎ煙草を入れておくための容器ですが中国らしい絵柄から中国土産として人気の中国工芸品になります。
この鼻煙壷の中には中国骨董として高額で取引されるものも多く、中国美術のコレクターズアイテムとして注目されております。
ただ、遺品の整理中や実家の片付け中に鼻煙壷を発見されても、あまり鼻煙壷をご存知ではない方にとって単なる小さな中国風の小ビンにしか見えないかもしれません。
そこで今回の記事は「鼻煙壷とはなにか?」「どんな種類の鼻煙壷が中国美術として高値買取対象となり得るのか?」「鼻煙壷の高額査定ポイントとは?」についてご案内したいと思います。
お手元にある中国土産や単なる中国工芸品にしか見えない小さな小ビン、もしかしたら貴重な鼻煙壷かもしれません。
これから鼻煙壷をお売りになりたい方や鼻煙壷についてお知りになりたい方にとって当記事が少しでもお役に立ちましたら幸いです。
【鼻煙壷買取】鼻煙壷とはなにか?
鼻煙壷とは嗅ぎ煙草を入れておくための容器の総称となります。
ヨーロッパを中心に嗅ぎ煙草の文化が広がり、イタリアから明時代末期頃の中国へと伝わります。湿度の低い欧州では箱型の容器が嗅ぎ煙草入れに用いられましたが湿度の高い中国では高級嗜好品だった嗅ぎ煙草を湿気でダメにしてしまわないように密閉がしっかりとできる小型の壺形容器が珍重されました。
蓋には小さな匙のようなものが付いており、この上に嗅ぎ煙草を乗せ匂いを嗅ぎます。
鼻煙壷の素材には陶磁器だけでなく金、銀、玉石、翡翠、瑪瑙、ガラス、象牙、漆器など様々で加飾性も高いことから中国美術として鑑賞の対象となる物も存在します。
当初は薬を入れるためのガラス製の小ビンを代用品として用いておりましたが清朝時代になりますと鼻煙壷は清朝と他国間での外交上の贈り物としても珍重されヨーロッパでは香水瓶や美術様式のひとつアールヌーヴォーにも影響を与えたとされております。
清朝では鼻煙壷を専門的に制作する工房が宮廷内に存在し皇帝専用の鼻煙壷を制作しておりました。
雍正帝・乾隆帝の時代では中国王侯貴族や官僚らは我先にと美麗且つ精巧な鼻煙壷を入手しようとし盛隆を極めます。
そして小さな瓶の内側に絵を描く「内絵壺」を生み出します。
内絵鼻煙壷は文字通り内側に絵を描いた鼻煙壷となります。ガラス製の鼻煙壷に見られる技法で先の曲がった竹製の筆を用いて絵を描きます。
現代でも中国工芸品、中国土産として内絵鼻煙壷は生産されておりますが、時代の古い鼻煙壷の中には芸術性の高さや中国美術としての価値から中国オークションでは一点で数千万円で落札されるものも存在します。
【鼻煙壷査定】どんな種類の鼻煙壷が中国美術として高値買取対象となり得るのか?
鼻煙壷で高額買取対象となるのは、ずばり「古い鼻煙壷」です。
素材だけ見れば清朝時代も現代も陶磁器、金、銀、玉石、翡翠、瑪瑙、ガラス、象牙、漆器と特段変わりません。
では古い鼻煙壷と現代の新しい鼻煙壷とはどう違うのか、いくつかご説明したいと思います。
①陶磁器製は粉彩・琺瑯彩(エナメル彩)
粉彩(琺瑯彩)とは清朝時代に確立した陶磁器上絵彩色技法です。
ヨーロッパの七宝技術を応用し琺瑯質の白粉に顔料を重ね、美しいグラデーションや写実的な描写を可能としました。
描写は極めて精巧に描けるようになり中でも「古月軒」と呼ばれる、主に雍正年製以降の景徳鎮窯で制作された、極上の逸品は現在もその価値衰えず高額で取引される中国美術品となります。
海外オークションではこの5㎝の鼻煙壷ひとつに対し凡そ1000万円で落札されたというケースもございます。
あまり中国陶磁器や鼻煙壷をご存知ではない方でも簡単に見分ける目安のひとつが「底の部分に乾隆年製や光緒年製などが書かれているかどうか」です。
これは制作された時代を表すもので中国陶磁器では○○年製とされるのが明時代以降ひとつの様式となります。鼻煙壷は清時代に流行した文化ですので乾隆帝の統治時代に制作されたことを示す「乾隆年製」などが入った鼻煙壷は高額買取の可能性がございます。
②ガラス製は「乾隆ガラス」
乾隆ガラスとは乾隆帝在位時に制作されたガラスを指しますが、更には清時代において制作されたガラスという解釈が一般的でしょう。
乾隆ガラスはヨーロッパより伝わったガラスの着色技術を応用した色ガラスで、玉石の細工に用いられる「カメオ彫り」と呼ばれる手作業による精密な浮彫りの装飾が特徴的です。
ヨーロッパに輸出された乾隆ガラスはヨーロッパの美術様式がアール・ヌーヴォー様式へ転換するきっかけとなったとさえ言われております。
二色以上の色ガラスが立体的に施された鼻煙壷は乾隆ガラスの可能性があり高値買取されるケースも少なくありません。
その際には花鳥図をはじめ龍、唐子、山水など日本の模様とは異なる中国らしい意匠の絵柄・図柄などにも注目してください。
その他にも瑪瑙や翡翠など玉石を用いた鼻煙壷や堆朱の鼻煙壷なども海外オークションにて高額落札されたケースが見受けられます。
【鼻煙壷売却】鼻煙壷の高額査定ポイントとは?
これは鼻煙壷に限らず骨董品や美術品の買取査定時に当てはまりますが、「保存状態の良し悪し」が高額査定における重要なポイントとなります。
鼻煙壷の素材によっては欠けや割れが起こりやすいものもあるためコンディションは大変重要となります。例えば乾隆ガラスは立体的な装飾がされるが故に欠けやすく、時代の古い鼻煙壷でも完品に比べると大きく買取査定額は下がってしまうでしょう。逆に言えば、完品で古い鼻煙壷は高額査定となる可能性が高いということになりますので、査定をご希望の鼻煙壷をお持ちの際は保存にお気をつけくださいます様お願い致します。
また鼻煙壷買取査定の場合、「ヘラ付きの蓋と壺が揃っているかどうか」「蓋と壺は合っているかどうか」も査定のポイントとなります。
鼻煙壷の蓋はサイズ的に紛失されやすく、蓋のなくなった鼻煙壷や蓋と壺が別々でサイズの合わない鼻煙壷などをよく拝見させていただきます。
買取自体は可能な場合もございますが、蓋と壺が揃った完品に比べますと査定評価額は低くなってしまいます。
そして鼻煙壷の査定で最も高額査定となるポイントは「古い鼻煙壷であるかどうか」です。
これには作行きは勿論、どういった経緯でご入手されたか「来歴」も重要となります。
上記いたしました見分けのポイント「底の部分に乾隆年製や光緒年製などが書かれているかどうか」も書いてあるだけでは不十分です。
中国陶磁器の文化は過去の良作の模倣・模作を良とする文化なため「現代の中国陶磁器にも乾隆年製など○○年製と底の部分に書かれることが多い」といった特徴があります。
実際に現代に作られた若い鼻煙壷にも「乾隆年製」という文字が見られることはそう少ないことではありません。
残念ながらこのことを逆手にとった贋作・偽物も多く市場に流通しております。古い鼻煙壷かどうかは書体の形などもしっかりと把握する必要があります。
これには中国骨董や鼻煙壷に関する知識が必要となるため一般の方ではなかなか判断するのが難しいかもしれません。
そのためにも査定をご希望の鼻煙壷の「誰がいつ頃どういった形で入手されたのか」が分かりますと判断材料のひとつとなりますので大変需要です。
さらに現在中国の美術品や骨董品は中国国外へ持ち出すことが禁止されております。1960年代から中国国家文物局により始まった法規制により現在1911年以前の中国骨董、1949年以前に制作された中国美術、さらに1966年以前に制作されたものなど細かく規定されております。鼻煙壷は個別にきちんと規制されており1911年以前のものは中国国外持ち出し禁止となっております。
つまり「いつ頃入手された鼻煙壷か」が分かると法規制に則した判断ができるため、結果的に査定評価に大きく影響することになります。
規制されない鼻煙壷は近年に作られた中国の伝統工芸品であることがほとんどですので時代の古い鼻煙壷に比べますと買取査定評価は控えめとなります。ただ時代の若い鼻煙壷もインテリアとしての需要があるため、手軽に集められるコレクターズアイテムとして買取が可能です。ただ買取店にもよるかと思われますので査定の際にご相談いただければと存じます。
鼻煙壷は中国骨董の中でも日本では比較的マイナーなため鼻煙壷自体をご存知でない方も少なくありません。
先ずは当記事によって少しでも鼻煙壷にご興味頂ける方がいらっしゃいましたら光栄です。
そしてお持ちの鼻煙壷を売る・売らないは別として、先ずは「価値がある鼻煙壷かどうか」「古い鼻煙壷かどうか」だけでもお客様ご自身が把握するために鼻煙壷の買取査定にお問い合わせ頂くのはいかがでしょうか。
私ども江戸市川ではお客様のお気持ちに寄り添った鼻煙壷の査定や買取を心がけております。
他の買取業者では断られたお品でもご依頼・売却いただけます。
もし現在お持ちの鼻煙壷の価値を知りたい、とお困りでしたら是非「江戸市川」にお問い合わせ下さい。もちろん無料査定です。
電話0120-456-956・メール・LINEでのお問い合わせを承っておりますのでお気軽にお声掛け下さいませ。
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